学習室(CPP受験)

公認心理師(Certified Public Psychologist/国家資格)取得のための学習会資料です。心理学や臨床心理士(Clinical Psychologist/公益財団法人日本臨床心理士資格認定協会)取得のための学習にも使えるかもしれません。

個別の質問やお問合せには、お応えできません。自己責任のもとにご活用ください。

 


Table of Contents

1.公認心理師法

(1) 目的

問題
公認心理師という資格は、( )で資格が定められている。資格を定めるのは、( )の( )はかり、国民の( )の( )の( )に寄与するためである。

解答
公認心理師法 業務 適正 心 健康 保持増進

解説
公認心理法第1条からの問題。公認心理師法の(目的)が書いてあります。
第1条(目的)
この法律は、公認心理師の資格を定めて、その業務の適正を図り、もって国民の心の健康の保持増進に寄与することを目的とする。

ちなみに、他の資格を定めた法律の第1条(目的)を調べてみました。実際の臨床では、他職種を理解することは、他職種の方々との協働に役立ちます。
○社会福祉士と介護福祉士(社会福祉士及び介護福祉士法)
資格を定める →業務の適正 →社会福祉の増進に寄与
○精神保健福祉士(精神保健福祉士法)
資格を定める →業務の適正 →精神保健の向上及び精神障害者の福祉に寄与
○理学療法士と作業療法士(理学療法士及び作業療法士法)
資格を定める →業務が適正に運用されるよう規律 →医療の普及及び向上に寄与
○言語聴覚士( 言語聴覚士法 )
資格を定める →業務が適正に運用されるよう規律 →医療の普及及び向上に寄与

第1条に(目的)の表記(タグ付け?)がないのですが、さらに、他の関係職種の資格を定めている法律の第1条を調べてみました。
○保健師と助産師と看護師( 保健師助産師看護師法 )
資質を向上→医療及び公衆衛生の普及向上
○医師( 医師法 )
医療及び保健指導を掌る →公衆衛生の向上及び増進に寄与 →国民の健康な生活を確保

弁護士さんは、第1条に(使命)のタグ付け?がされていました。
○弁護士( 弁護士法 )
基本的人権の擁護と社会正義の実現

(2)定義

問題
公認心理師は、公認心理師の名称を用いて、保健医療、福祉、教育分野で仕事をすることができるが、それ以外の分野ではできない。◯か✖️か?

解答
✖️

解説
第2条の条文には、保健医療、福祉、教育その他の分野において、とあります。産業や司法などすべての分野で、公認心理師は仕事をします。得意、不得意はあるかもしれませんが、あらゆる分野で対応できるよう、日々、勉強ですね。また、自分の得意、不得意をしっかり認識しておかないと。公認心理師同士の連携や協力も大切です。

問題
公認心理師は、心理に関する支援を要する者の心理状態を観察することはできるが、その結果を分析する事はできない。◯か✖️?

解答
✖️

解説
できます。というか、分析できるように、心理学の専門的知識と技術を持っているのが、公認心理師です。各心理検査の実施やその結果の分析もしっかり研修しておかないと。

問題
公認心理師は、心理に関する支援を要する者に、その心理に関する相談に応じ、助言、指導その他の援助を行う。◯か✖️か?

解答

解説
助言、指導とありますが、他職種の助言、指導とは異なります。心理職ならではの助言、指導があります。実際のカウンセリング技術の向上などが役に立つでしょう。カウンセラーになるため勉強として、実習やスーパーバイザーの活用なども大切にしましょう。知識だけでは、通用しないお仕事です。

問題
公認心理師は、心理に関する支援を要する者の関係者に、その心理に関する相談に応じ、助言、指導その他の援助を行う。◯か✖️か?

解答
✖️

解説
要心理支援者には、心理に関する相談になりますが、要心理支援者の関係者には、その相談となります。実際の現場では、厳密に線を引くのも難しいかもしれませんが、要心理支援者の相談は、カウンセリングですが、要心理支援者の関係者の相談は、コンサルテーションになります。要心理支援者の関係者とは、例えば、学校だと児童、生徒の保護者や担任の先生など該当児童、生徒に関わっている方々が想定されます。簡単に説明すると、コンサルテーションとは、自分のことを相談するのではなく、関わっている他者についての相談ということになります。

問題
スクールカウンセラーが、児童、生徒に対し、集会で、ストレスについての話をした。これは、公認心理師法の公認心理師の定義には含まれない。◯か✖️か?

解答
✖️

解説
予防や教育も公認心理師の大切なお仕事です。第2条の4項に書いてあります。心の健康に関する知識の復旧を図るための教育及び情報の提供を行うと。

問題
公認心理師の対象は、要心理支援者とその関係者である。◯か✖️か

解答
✖️

解説
国民全体。公認心理師法第1条と2条4項から考えてみましょう。

問題
公認心理師の4つの定義とは?
1 心理に関する支援を要する者の心理状態を( )し、その( )を( )すること。
2心理に関する支援を要する者に対し、その( )に関する( )に応じ、( )、( )その他の( )を行うこと。
3心理に関する支援を要する者の( )に対し、その( )に応じ、( )、( )その他の( )を行うこと。
4心の健康に関する( )の( )を図るための( )及び( )の( )を行うこと。

解答
観察 結果 分析
心理 相談 助言 指導 援助
関係者 相談 助言 指導 援助
知識 普及 教育 情報 提供

解説
2条の条文穴埋め問題です。公認心理師のお仕事の内容です。しっかり覚えておきましょう。国試では、基本すぎて直接的な問題は出ないかもしれませんが、法律をしっかりおさえておくと回答に迷った時の判断材料になります。間違えやすいところだと、解釈ではなくて、分析。支援じゃなくて援助。条文のすべてを読むと、第28条の登録を受け、って書いてあります。試験に合格しただけでは、公認心理師ですって言っちゃいけないんです。試験に合格した人が、公認心理師の登録ができるので、ちゃんと登録されたら、公認心理師ですって言って、仕事ができるようになります。
第2条(定義)
この法律において「公認心理師」とは、第二十八条の登録を受け、公認心理師の名称を用いて、保健医療、福祉、教育その他の分野において、心理学に関する専門的知識及び技術をもって、次に掲げる行為を行うことを業とする者をいう。
一 心理に関する支援を要する者の心理状態を観察し、その結果を分析すること。
二 心理に関する支援を要する者に対し、その心理に関する相談に応じ、助言、指導その他の援助を行うこと。
三 心理に関する支援を要する者の関係者に対し、その相談に応じ、助言、指導その他の援助を行うこと。
四 心の健康に関する知識の普及を図るための教育及び情報の提供を行うこと。

(3)欠格事由 登録の取り消し等

問題
公認心理師になることができない欠格事由が、公認心理師法第3条に書かれています。
すべて答えてください。

解答
1 成年被後見人、又は被保佐人
2禁固以上の刑を受けて、執行が終わった日、又は執行を受けることがなくなった日から2年を経過しない者
3公認心理師法、保健医療、福祉、教育に関する法律で、罰金刑を受けた日から2年を経過しない者
4第32条第1項2号、又は第2項により、登録を取り消されて、2年を経過しない者

解説
「刑務所に入って、シャバに出て2年、やっと公認心理師になれる」ってことかな。
禁固刑の場合、執行猶予がつくこともあります。つまり、期間を決めて禁固刑刑務所を猶予しますよ。ということ。決められた執行猶予の期間中、何もなければ、刑務所に行かなくてもいいことになります。なので、又は執行を受ける日がなくなってからと第2条の条文に書いてあるわけです。「判決は、1年6カ月の禁固刑だったけど、1年の執行猶予がついたさ。真面目にやって、1年。そして、2年経てば、公認心理師になれるってわけさ」
どちらにせよ、禁固刑など受けないように気をつけないと。
罰金刑を受けた時も、刑を受けた日から2年は、公認心理師になれないです。ただ、罰金刑の範囲は限定されています。例えば、駐車違反で罰金払って、2年間は公認心理師になれないってことはないです。
第32条は、公認心理師の登録の取り消しついての条文になります。

問題
公認心理師の取り消しは、都道府県知事によって行なわれる。◯か?

解答
✖️

解説
文部科学委員大臣及び厚生労働大臣です。
第32条に、登録の取り消しについて書かれています。第3条の欠格事由に該当、虚偽、不正に事実に基づく登録は取り消しになります。それと、第40条、第41条、第42条の第2項に違反したら、取り消しか停止になる。停止は、期間を定めて、その期間は、公認心理師という名称を使えないし、名称の中に心理師を入れるのもだめだということです。例えば、「公認心理師が使えないから、非公認心理師にしたよ」これ、だめです。

第32条
文部科学大臣及び厚生労働大臣は、公認心理師が次の各号のいずれかに該当する場合には、その登録を取り消さなければならない。
一 第三条各号(第四号を除く。)のいずれかに該当するに至った場合
二 虚偽又は不正の事実に基づいて登録を受けた場合
2 文部科学大臣及び厚生労働大臣は、公認心理師が第四十条、第四十一条又は第四十二条第二項の規定に違反したときは、その登録を取り消し、又は期間を定めて公認心理師の名称及びその名称中における心理師という文字の使用の停止を命ずることができる。

第40条、第41条、第42条は、次回で。ちなみに、40条は、信用失墜行為の禁止で、41条は、守秘義務。42条は、連携と主治医の指示。「信用第一、守秘義務。連携大事、主治医の指示もね」と覚えました。

(4)信用失墜行為の禁止

問題
公認心理師は、その信用を失墜させるような行為が公認心理師法で禁止されている。これは、法律に触れなければ問題ない。◯か✖️か?

解答
✖️

解説
そんなことはないでしょう。
常識で考えればわかる問題だと思います。
第40条
公認心理師は、公認心理師の信用を傷つけるような行為をしてはならない。

(5)秘密保持義務

問題
公認心理師は、業務上知り得た人の秘密を漏らしてはならないが、公認心理師でなくなった後においては、その限りではない。◯か✖️か?

解答
✖️

解説
守秘義務に関する問題です。
公認心理師でなくなった後も守秘義務を負う事になります。大げさだけど、一生!
絶対ではありません。正当な理由がある場合は別です。
実際に現場に出ると、義務を負う事に、とても大きな責任を感じるとともに、正当な理由を判断する際のジレンマに悩み、苦しむことがあるかも。
第41条
公認心理師は、正当な理由がなく、その業務に関して知り得た人の秘密を漏らしてはならない。公認心理師でなくなった後においても、同様とする。

(6)登録

以下が、登録に関する条文です。試験を受けて合格しただけでは、公認心理師になることはできません。登録をしてからです。試験を受けて合格した人は、公認心理師となる資格を持っているというだけ。ややこしいですね。σ^_^;
第28条
公認心理師となる資格を有する者が公認心理師となるには、公認心理師登録簿に、氏名、生年月日その他文部科学省令・厚生労働省令で定める事項の登録を受けなければならない。

問題
公認心理師の試験に合格したので、すぐに公認心理師という名称を使用できる。◯か✖️か?

解答
✖️

解説
試験に合格しただけでは、公認心理師となる資格を持っているだけ。登録してはじめて、公認心理師という名称を使うことができるようになります。30万円以下の罰金が科せられるので、気をつけないと。

(7)名称の使用制限

問題
カウンセリングルームを開業するにあたって、公認心理師試験を受験予定だったので、名刺に公認心理師と入れた。◯か✖️か?

解答
✖️

解説
公認心理師だけが、公認心理師という名称が使用出来ます。公認心理師ではないのに、この名称を使うと罰則もあります。(次回以降で。)

問題
公認心理師ではないが、心理カウンセラーしているので、メンタルヘルス心理師という名称にしてホームページに記載したり名刺を作って配った。◯か✖️か?

解答
✖️

解説
ダメです。心理師という文字を公認心理師以外の人は、使うことが出来ません。
名称の使用制限について書かれた条文は以下の通りです。30万円以下の罰金が科せられます。罰則については、次回以降で。
第44条
公認心理師でない者は、公認心理師という名称を使用してはならない。
2 前項に規定するもののほか、公認心理師でない者は、その名称中に心理師という文字を用いてはならない。

(8)罰則

罰則に関しては、整理してから問題を考えてみたいと思います。

◯守秘義務違反
→1年以下の懲役か30万円以下の罰金(告訴がないと公訴できない)
◯信用失墜行為、守秘義務違反、主治医の指示を受けないことで、文科大臣、厚労大臣から公認心理師の登録を停止されているのに、公認心理師の名称を使ったり、名称の中に心理師という文字を使った。
→30万円以下の罰金
◯公認心理師ではない人が、公認心理師の名称を使った。
→30万円以下の罰金
◯公認心理師ではない人が、名称の中で心理師という文字を使った。
→30万円以下の罰金

問題
守秘義務義務違反は、即座に1年以下の懲役か30万円以下の罰金が科せられる。◯か✖️か?

解答
✖️

解説
即座にということではなくて、告訴が必要です。

問題
公認心理師資格を停止中に、公認心理師という名称を使って仕事をすると、30万円以下の罰金が科せられる。◯か✖️か?

解答

解説
その通り。

問題
公認心理師ではないので、メンタル心理師と書かれた名刺を使った。これは、30万円以下の罰金に科せられることはない。◯か✖️か?

解答
✖️

解説
公認心理師でない人は、名称を使用したり、心理師という文字の使用に、30万円以下の罰金が科せられるます。お気をつけください。

参考までに、罰則が書かれた条文は、以下の通りです。
第46条
第四十一条の規定に違反した者は、一年以下の懲役又は三十万円以下の罰金に処する。
2 前項の罪は、告訴がなければ公訴を提起することができない。
第47条
第十六条第一項(第三十八条において準用する場合を含む。)の規定に違反した者は、一年以下の懲役又は三十万円以下の罰金に処する。
第48条
第二十二条第二項(第三十八条において準用する場合を含む。)の規定による試験事務又は登録事務の停止の命令に違反したときは、その違反行為をした指定試験機関又は指定登録機関の役員又は職員は、一年以下の懲役又は三十万円以下の罰金に処する。
第49条
次の各号のいずれかに該当する者は、三十万円以下の罰金に処する。
一 第三十二条第二項の規定により公認心理師の名称及びその名称中における心理師という文字の使用の停止を命ぜられた者で、当該停止を命ぜられた期間中に、公認心理師の名称を使用し、又はその名称中に心理師という文字を用いたもの
二 第四十四条第一項又は第二項の規定に違反した者
第50条
次の各号のいずれかに該当するときは、その違反行為をした指定試験機関又は指定登録機関の役員又は職員は、二十万円以下の罰金に処する。
一 第十七条(第三十八条において準用する場合を含む。)の規定に違反して帳簿を備えず、帳簿に記載せず、若しくは帳簿に虚偽の記載をし、又は帳簿を保存しなかったとき。
二 第十九条(第三十八条において準用する場合を含む。)の規定による報告をせず、又は虚偽の報告をしたとき。
三 第二十条第一項(第三十八条において準用する場合を含む。)の規定による立入り若しくは検査を拒み、妨げ、若しくは忌避し、又は質問に対して陳述をせず、若しくは虚偽の陳述をしたとき。
四 第二十一条(第三十八条において準用する場合を含む。)の許可を受けないで試験事務又は登録事務の全部を廃止したとき。

(9)連携等

問題
クライエントは、風邪をこじらせて肺炎で病院に入院していた。主治医の指示を受けるため、入院していた病院に連絡した。◯か✖️か?

解答
✖️

解説
公認心理師は、クライエントに主治医がいる場合、その指示を受けなければなりません。しかし、心理に関する支援に係る主治医です。たぶん、問題にある連絡を受けた主治医もびっくりしちゃうでしょうね。
42条には、主治医の指示のほかに、各分野が密接な連携を保たなければならないとあります。ちなみに、連携する各分野の専門職も守秘義務を持っています。
第42条
公認心理師は、その業務を行うに当たっては、その担当する者に対し、保健医療、福祉、教育等が密接な連携の下で総合的かつ適切に提供されるよう、これらを提供する者その他の関係者等との連携を保たなければならない。
2 公認心理師は、その業務を行うに当たって心理に関する支援を要する者に当該支援に係る主治の医師があるときは、その指示を受けなければならない。

(10)資質向上の責務

問題
公認心理師は、知識や技能の向上に努めなければならないのはなぜか。

解答
国民の心の健康を取り巻く環境の変化による業務の内容の変化に適応するため。
(長いですけど。σ^_^;)
以下、公認心理師の資質向上に関する公認心理師法の条文です。
第43条
公認心理師は、国民の心の健康を取り巻く環境の変化による業務の内容の変化に適応するため、第二条各号に掲げる行為に関する知識及び技能の向上に努めなければならない。

ちなみに、臨床心理士資格(公益財団法人日本臨床心理士資格認定協会)は、資格を5年毎に更新しなければいけないシステムになっています。更新のために研修参加が義務付けられています。(5年で、研修ポイントを15ポイント集める。)公認心理師には、知識や技能の向上に努めなければいけないと条文にありますが、現在、このような規定はありません。規定がないから、研修や勉強はいいや!ではダメですよ。

(11)H30年度過去問から 公認心理師法

過去問にチャレンジ(力試し)してみましょう。解答と解説は、勉強のために、自分でまとめて下さい。

問題 公認心理師の登録取消しの事由として、正しいものを1つ選べ。
1 成年被後見人になった。
2 民事裁判の被告になった。
3 クライエントの信頼を失った。
4 スーパービジョンを受けなかった。
5 保健医療、福祉、教育等の担当者と連携しなかった。

問題 精神科病院に通院中のクライエントが特定の人へ危害を加える可能 性があると判断される場合、公認心理師が最初に行うべき行動として、 最も適切なものを1つ選べ。
1 ただちに警察に連絡する。
2 クライエントの主治医に状況を報告する。
3 クライエントに入院の可能性が高いことを説明する。
4 犠牲者となり得る人に対して安全な所に身を隠すよう伝える。
5 クライエントの家族に、クライエントの行動について注意するよう助
言する。

問題 公認心理師法に規定されている内容として、正しいものを2つ選べ。
1 公認心理師は業務独占が認められている。
2 名称使用制限の違反に対しては罰則規定がある。
3 信用失墜行為には法律に違反する行為以外の行為も含まれる。
4 守秘義務はその資格の登録を受けている期間においてのみ発生する。
5 心理に関する支援を要する者の診断は公認心理師の業務に含まれる。

問題 公認心理師の秘密保持義務違反になる行為として、正しいものを1つ選べ。
1 クライエントの同意を得て裁判所で証言する場合
2 養育者による虐待が疑われ児童相談所に通告する場合
3 意識不明のクライエントの状況について配偶者に説明する場合
4 クライエントのケアに直接関わっている専門家同士で話し合う場合
5 通院中のクライエントのきょうだいから求められ病状を説明する場合

問題 公認心理師法に定める内容について、誤っているものを1つ選べ。
1 公認心理師は名称独占の資格である。
2 秘密保持義務に違反した者は禁錮刑の対象となる。
3 公認心理師は、公認心理師の信用を傷つけるような行為をしてはなら
ない。
4 クライエントについての秘密を他者に伝えるには、正当な理由が必要
である。
5 秘密保持義務に違反した者は、公認心理師の登録を取り消されること
がある。

問題 心理に関する支援を要する者に対して、公認心理師が行う行為と して公認心理師法に規定されていないものを1つ選べ。
1 観察
2 教育
3 指導
4 助言
5 診断


2.心理学の成り立ち

(1)はじめに

問題
ライプチヒ大学に、心理学実験室を作ったのは誰か?

解答
Wundt,W.

問題
人間の感覚について研究したライプチヒ大学の先輩、後輩は誰か?

解答
Weber,E.H.先輩と後輩のFechner,G.T.

問題
精神(心理)物理学といえば、誰?

解答
Fechner,G.T.

問題
Wundtが、助手をしていた、ヤング=ヘルムホルツの三色説で知られているハイデルベルク大学の先生は、誰?

解答
Helmholtz,H.L.F.von

解説
心理学の始まりは?Wundt,W.が、ライプチヒ大学(ドイツ)に、心理学実験室を作ったのが始まりだと言われています。始まりと言わないで、独立という人もいます。Wundt以前にも、人の心(心理や精神など)に関わる実験や研究は、生理学や哲学、物理学などで行われていました。Wundtもそれらに様々な影響を受けたと思われます。いきなり、心理学がポンと出来ちゃったわけではないです。

わかりやすくするために、Wundtと彼につながる人たちの関係を整理します。
ライプチヒ大学のWeber,E.H.は、生理学と解剖学の観点から、人の感覚の研究をしました。鯉の聴覚を研究して、鯉の聴覚が優れているのは、音を伝える骨片がある事を見つけた人です。ちなみに、Weber器官といいます。
Weberの後輩に、物理学のFechner,G.T.がいました。Weber先輩や自分の研究、実験結果から、人間の感覚量を数式であらわす事を考え、ウェーバーとフェヒナーの法則をみつけました。Fechnerは、哲学者でもあり、人間の精神活動にも興味があったのでしょうね。さらに、フェヒナーは、自分たちの学問、研究領域を精神(心理)物理学と名付けました。なんとなく心理学の香りがしてきたでしょ。精神(心理)物理学の精神(心理)物理学的測定法は、今の実験心理学にもつながる話で、実験心理学の先駆者ともいえるかもしれません。
もう一人、大事な人がいます。ヤング=ヘルムホルツの三色説で知られるHelmholtz,H.L.F.vonです。ハイデルベルク大学の生理学と物理学の先生です。Wundtは、ハイデルベルク大学医学部で学んだ後、Helmholtの助手をしていた事があります。
Wundtの心理学実験室での研究に、WeberやFechner、Helmholtzが協力していたと言われています。

(2)ウェーバーとフェヒナーの法則

問題
ウェーバーの法則をあらわす数式はどれか。1つ選べ。また、フェヒナーの法則はどれか。1つ選べ。
1 k(定数)=ΔR(閾値)/R(刺激強度)
2 E=IR
3 Y=aX+b
4 E(感覚量)=C(定数)logR(刺激強度)
注:閾値 感覚に興奮を生じさせる刺激の最小値。

解答
ウェーバーの法則 1、フェヒナーの法則 4

解説
Weberは、人の重量や温度などに関わる感覚を研究しました。鐘を持ち上げる実験から、人は、重さを差で感じるのではなく、比で感じるということを見つけ出しました。つまり、100gが110gに増えた時、増えたと感じた場合、200gでは、10g増やして、210gでは増えたとは感じません。200gだとすると、220gに増えた時、増えたと感じる事ができます。
後に、Fechnerによって、数式化されたウェーバーの法則の数式が、1 k(定数)=ΔR(閾値)/R(刺激強度)です。
さらに、Fechnerは、フェヒナーの法則を数式化しました。人の感覚量は、刺激強度の対数に比例するとういうもので、数式は、E(感覚量)=C(定数)logR(刺激強度)となります。100の刺激が200の感覚量になるときと200の刺激が400になる感覚量は、同じであるとういうことです。

(3)ヤング=ヘルムホルツの法則

目の網膜上には、光の異なる波長に反応する3種類の物質(錐体細胞)がある。そして、それらの細胞の興奮比率の組み合わせで、色の感覚が生じています。
例えば、長波長に反応する細胞が興奮すると赤に、中波長の場合は緑に、短波長の場合は青を感じます。(見える)長波長と中波長に、等量、興奮すると黄色を感じて、全ての波長に興奮すると無彩色を感じます。
現在では、この法則だけでは、色の感覚のすべてを説明することができない事がわかっています。

(4)ヘルムホルツの無意識的推論

問題
Helmholtz,H.L.F.vonの( )で、明るさの恒常性や大きさの恒常性などの知覚の恒常性を説明する事ができる。

解答
無意識的推論

解説
私たちは、見た物をそっくりそのまま知覚しているわけではありません。目から入った情報は、その情報を脳が解釈をして知覚されるようになっています。これは、無意識に行われています。Helmholtz,H.L.F.vonは、このような無意識的推論で知覚の恒常性を説明しました。

知覚の恒常性とは、同じ対象であっても状況が違えば、入ってくる情報は形や色など違うものになるはずです。しかし、私たちは正しく同じものと知覚する事ができます。脳が目から入った情報を自動的に解釈して知覚できるようなシステムがあるからです。(無意識的推論 )

知覚の恒常性には、大きさの恒常性、形の恒常性、明るさの恒常性、色の恒常性があります。

大きさの恒常性とは、距離が2倍離れれば、大きさは1/2 になりまります。しかし、1/2になった(小さくなった)とは思いません。きちんと同じ大きさである事を無意識的に知覚する事ができます。それは、視覚的な情報などを手がかりに、距離が離れた事を脳が解釈しているからです。

形の恒常性とは、見る方向が違って、違った形に見えても、違うものであるとは思いません。これもきちんと脳が解釈してくれるからです。

明るさの恒常性とは、まわりの明るさが変わっても、例えば、白いものは白く知覚する事ができます。これも脳が自動的に解釈をしてくれているからです。つまり、背景の明るさと対象の明かるさの比率を一定にして知覚できるように、脳が解釈してくれているからです。もし、脳が自動的に解釈してくれないと、明るさが変わると、見ているものの色も変わって知覚されてしまうでしょう。

色の恒常性とは、太陽光と照明のもとで対象を見ても、同じ色に見えるのは、脳が自動的に解釈しているからです。太陽光と照明では、波長が違うので、脳の解釈がされなかったら、違う色に知覚されてしまうでしょう。

(5)スティーブンスの法則

問題
スティーブンスの法則はどれか?
1 k(定数)=ΔR(閾値)/R(刺激強度)
2 E=IR
3 Y=aX+b
4 E(感覚量)=C(定数)logR(刺激強度)
5 E(感覚量)=k(定数)R(刺激量)のn乗 (nは感覚によって異なる)

解答
5

問題
尺度水準を4つに分類して、名義尺度、順序尺度、間隔尺度、比率尺度を提唱したのはだれか?
1 Stevens,S.S.
2 Fechner,G.T.
3 Lowenfeld,M.
4 Kslf,D.

解答
1

問題
測定を「ルールに従って対象(objects)や事象(events)に数値を付与する事」と定義したのはだれか?
1 Stevens,S.S.
2 Fechner,G.T.
3 Lowenfeld,M.
4 Kslf,D.

解答
1

問題
感覚量測定に、マグニチュード推定法を利用したのはだれか?
1 Stevens,S.S.
2 Fechner,G.T.
3 Weber,E.H.

解答
1

解説
Wundtに影響を与えた3人、Weber、Fechner、Helmholtzについて、学んできましたが、この辺で、Stevens,S.S.についても学んでおきましょう。おなじみの4つの尺度水準(名義尺度、順序尺度、間隔尺度、比率尺度)を分類した人です。
Fechnerと同じように、刺激量と感覚量の関係を明らかにしました。
Fechnerは、感覚量は、刺激強度の対数に比例するとして、フェヒナーの法則(E(感覚量)=C(定数)logR(刺激強度)を示しました。Stevensは、感覚量は、刺激強度のべき乗に比例するというスティーブンスの法則、E(感覚量)=k(定数)R(刺激量)のn乗 (nは感覚によって異なる)を明らかにしました。スティーブンスのべき法則とも言います。
累乗ではなくべき乗です。両者ともなんとかのn乗という計算になりますが、nに入る数字が違います。累乗の場合、nには、自然数(正の整数)しか入りませんが、べき乗は、字数すべてがnには入ります。
感覚量と刺激強度の関係を実験する時、Stevensは、マグニチュード推定法を使いました。基準を決めて、被験者に数値で答えてもらう方法で、例えば、「これを10とするとこれはいくつですか?」と感覚量を被験者に答えてもらう方法です。

(6)精神物理学

問題
精神物理学的測定法を4つあげよ。

解答
調整法、極限法、恒常法、マグニチュード推定法

解説
調整法
被験者が同じ刺激になるように調整します。被験者に自分で刺激量を調整してもらいます。

極限法
刺激を小さい方から大きい方へ(大きい方から小さい方へ) 、実験者が一定量変化させていく方法です。

恒常法
ランダムに刺激量を変えて、実験者が刺激を提示する方法です。

マグニチュード推定法
例えば、基準となる刺激を決めて、これを10とするとこの刺激はいくつですか?と聞いて、被験者に数値で答えてもらいま。被験者に刺激量を比率(数値)で、刺激量を答えてもらう方法です。

注意:調整法、極限法、恒常法は、Fechner,G.T.により開発され、マグニチュード推定法は、Stevens,S.S.による。

問題
次の精神物理学用語を簡単に説明せよ。
1 絶対閾
2 弁別閾
3 刺激頂
4 主観的等価点

解答
1 ここから感じることができるというところ
2 ここから変化したと感じることができるというところ
3 感じることができる最大のところ
4 同じものと認知できるところ

解説
例えば、手のひらに塩を1gずつ乗せていって、5gになった時に「重さ」を感じた場合、この5gが重さに関する絶対閾となります。さらに、実験を続けて、10gになったとき、5gときとは重さが違うと感じたら、この差の5gが弁別閾の値になります。
音を大きくしていくと、ある所から耳が痛くなって音を聞くことができなきなります。このある所が刺激頂です。(現在では、この実験には、倫理上問題がある。)
主観的等価点の例として、Muller-Lyerの 錯 視 図 がわかりやすいです。長さが違って見えるので、同じ長さに見えるように長さを調節していくと同じ長さに見えるところがあります。ここが主観的等価点です。実際には、長さは同じではないです。

(7)Wundt,W.

問題
1879年に、ライプチヒ大学に心理学実験室をつくったのはだれか。

解答
Wundt,W.

解説
この年を心理学という学問が独立した年であると考える人は多いです。

問題
心理学は、Wundtの全くの独創と言えるか?

解答
言えない。

解説
Wundtは、FechnerやHelmholtzなどの研究の方法論や成果を取り入れて統合することによって心理学を成立させていきました。

問題
Wundtは、意識を( )によって、要素に分解して、その結合法則を明らかにしようとした。

解答
内観法

解説
内観療法ではないです。ちなみに、問題文にあるようなことから、Wundtの心理学を意識主義とか要素主義と言われることがあります。そして、Wundtのもとで学んだTitchener,E.B.が、Wundtの「意識は、心的要素の結合により生じる」という立場をさらに徹底させ、構成主義として、この心理学を引き継ぎました。正確には、構成主義というと、Titchnerになる。(8)Titchener,E.B.

(8)Titchener,E.B.

問題
Wundtの「意識過程は心的要素の結合により生じる」とする立場をさらに徹底させて、アメリカで構成主義心理学を展開したのはだれか。

解答
Titchener,E.B.

解説
Titchener,E.B.は、ドイツでWnndt,W.に師事した。その後、Wundtの意識主義や要素主義とよばれる心理学を、アメリカで構成主義心理学として展開した。

(9)James,W.

問題
Titchenerの構成主義に対して、意識の構造より機能が重要であるとした機能主義的心理学を展開したのはだれか。

解答
James,W

解説
アメリカの最初の心理学者といわれる人物。ハーバード大学医学部を修了した後、哲学や心理学を教えた。

問題
James,W.は、「心理学原理」のなかで、意識は絶えず変化する流れであって、いかなる意識の状態であっても、かつてと同じあることはないと述べている。これを、James,W.は、( )と表現した。

解答
意識の流れ

解説
James,W.は、意識を変化し続ける一連の流れであることを強調し、意識の機能より機能が重要であるとした。そして、意識の機能を環境への適応という観点から扱う立場をとった。これが機能主義的心理学である。

問題
ジェームズ=ランゲ説とは何か。

解答
情動の生起する流れを、刺激→身体変化→情動とした情動の末梢起源説である。「悲しいから泣くのではなく、泣くから悲しい」「殴るから怒る」「震えるから恐ろしい」という表現で説明される。

解説
James,Wは、心的過程と身体的過程、特に脳との関係を重視していた。


3.ゲシュタルト心理学

(1)ゲシュタルト心理学とは

問題
ゲシュタルト心理学を簡単に説明せよ。

解答・解説
ゲシュタルト心理学では、Wundtが考えていたような、人間の精神を、部分や要素の集合とする見方を否定して、全体性や構造に重点を置いて人間の精神を捉えている。この全体性を持ったまとまりのある構造をドイツ語でゲシュタルト(Gestalt :形態)と呼んでいる。

(2)仮現運動

問題
仮現運動とは何か?

解答
実際には動いていないが、動いている(運動)ようにみえる(知覚)。アニメーションや映画が、例として分かりやすい。

問題
仮現運動のα運動、β運動、γ運動を説明せよ。

解答
ニューラー・リエルの錯視図で、両端の矢羽(斜線)の内向きと外向きの図形を交互に呈示すると、矢羽は移動しているように見えて、主線(中央線分)が伸縮するように見える。矢印の運動がβ運動で、主線の運動が、α運動である。γ運動は、1つの刺激対象が画面に出現するときには膨張し、消失するときには収縮するように見える運動である。

問題
ファイ現象とは何か?

解答
仮現運動で、対象物の刺激の強さや時間などの条件を調整していくと、実際の運動と区別がつかないくらい明瞭な運動が知覚される。例えば、本当に動いているようにスムーズ な動きのあるアニメーションを見る事がある。

(3)プレグナンツの法則

問題
プレグナンツの法則とは何か?

解答
ゲシュタルト心理学において、中心的な概念。対象を個別に認識するのではなく、単純な秩序でグループ分けて(まとまり)、認識するということ。

解説
群化ともいう。群化には、いくつかの要因がある。

・近接の要因
||    ||    ||
単純に、縦線を適当に並べて表示している。しかし、近くにある縦線同士が、1つのグループになっているように見える。近くのものを1つのまとまりとして認識すること。

・類同の要因
□■■□□■■□□■■□□■■□□■
黒い四角と白い四角を適当に並べただけの図。しかし、黒い四角2つと、白い四角2つは、一まとまりのグループとして認識する。似ているとものを1つのまとまりと認識すること。

・閉合の要因
〕〔 〕〔 〕〔 〕〔
ただ単純に、右向き括弧と左向き括弧を並べただけの図では、互いが閉じあっている部分が、まとまりのグループとして、認識すること。

(4)図と地

問題
視野の中で、周囲から浮いて形をもって見える領域を( )、そして、その背景となって見える領域を( )という。

解答
図 地

解説
図と地の研究といえば、Runbin,E.J.。反転図形もおさえておきたい。反転図形とは、同じ図形が2つの見え方をすること。Rubinの盃が、よく知られている。注視していると向かい合った横顔か盃が交互に知覚される。

(5)図形残効

問題
図形残効を説明せよ。

解答
2つの図形を連続して提示すると、最後に提示した図形が、最初に提示された図形の影響を受ける。

解説
曲線を凝視したあとに、直線を見ると曲線とは反対の方向に曲って見えるギブソン効果と先行図形と同じ位置に提示された後続図形は、大きさや濃度、遠近が変化して見えるというケーラー効果がよく知られている。

(6)Kohler,W.

問題
問題の解決は、洞察によってなされると主張したゲシュタルト心理学の中心人物は誰か。

解答
Kohler,W.

解説
この主張は、問題解決の行動において、Thorndike,E.L.の試行錯誤によって斬新的に学習されるとする行動主義的な考えと対立的なものである。洞察という概念は、「類人猿の知恵試験」のなかで示されている。洞察とは、問題状況についての知覚の再体制化が生じることとされている。


4.行動主義

(1)古典的条件づけ

問題
条件反射の研究(犬を用いた条件反射の実験)を行い、行動主義の成立や学習心理学の発展に貢献したのは誰か。

解答
Pavlov,I.P.

解説
ロシアの生理学者。

問題
古典的条件づけを犬の唾液分泌を例として説明せよ。

解答
餌を犬にみせると唾液分泌が生じる。この時、餌が無条件刺激で、唾液分泌が無条件反応である。メトロノームの音を餌よりやや先行して対提示する事を繰り返すと、餌がなくても、メトロノームの音で唾液分泌が生じるようになる。この時のメトロノームの音を条件刺激といい、音で生じた唾液分泌を条件反応という。

(2)試行錯誤

問題
問題解決は、推論や洞察によるものではなく、ネコを使った問題箱の実験から試行錯誤を唱えたのは誰か。

解答
Thorndike,E.L.

解説
空腹のネコを問題箱に入れる。箱の外には餌が置かれており、問題箱は、餌を食べるためには、なんらかの操作が必要な仕組みになっている。ネコは、暴れたり鳴いたりしてさまざまな反応を試みるが、その中で偶然に仕掛けを操作して外に出ることができるようになる。これを繰り返すうちに、 無駄な反応は減って、正しい操作をする反応が増えていく。
以上のことから、Thorndikeは、学習とは、試行錯誤によって、暫次的、連続的に刺激が連合していく過程であるとした。そして、このような学習が生じる原理として効果の法則を提唱した。つまり、反応が環境に対して何かの効果があるとき学習が生起する。

(3)Watson,J.B.

問題
構成主義心理学を批判して、心理学は意識ではなく、観察可能な行動を対象とするべきと行動主義心理学を主張したのは誰か。

解答
Watson,J.B.

解説
現在では、倫理的な問題もあるが、彼が行ったアルバート坊やの実験は有名である。

問題
アルバート坊やの実験とは。

解答
もともとラットに恐怖を感じていなかった乳児(アルバート)に、もともと恐怖を示していたハンマーで鉄を叩く衝撃音を、ラットと一緒に対提示する事を繰り返した。その結果、アルバートは、ラットを見ただけで恐怖を示して泣きだすようになった。

解説
恐怖の条件づけであり、古典的条件づけと同じ手続きである。

(4)新行動主義

問題
Watson,J.B.の行動主義は、Tolman,E.C.やHul,C.L.、Skinner,B.F.により、さらに修正、発展していった。( )とよばれている。

解答
新行動主義

解説
単に刺激(S)によって反応(R)が起こるのではなく、TolmanとHulは、媒介変数を取り入れて行動を説明した。Skinnerは、媒介変数は考えず、環境のなかで自発した反応に随伴する刺激によって反応の生起頻度が変わることを指摘した。

(5)Tolman,E.C.

問題
Tolmanは、行動は目標に方向づけられているとして、部分的な( )を見出して、問題解決のヒントとなる( )を作成していると考えました。刺激と反応の直接的な結合により行動を見るのではなく、その間に( )として内的過程が介在すると言っています。

解答
サイン
認知地図
媒介変数

解説
著書 「新行動主義心理学―動物と人間における目的的行動 」がある。

(6)Hul,C.L.

問題
Hullは、行動を単に刺激と反応としてみるのではない( )を主張した。

解答
動因低減説

解説
動因低減説とは、行動が刺激によって生じ、その結果、動因が低減した場合、その行動は同じような刺激でも生じやすくなるというもの。刺激があっても、動因がなければ行動が起こらない。例えば、目の前に食べ物があっても、空腹でなければ、食べるという行動は起こらない。さらに、動因が下がる経験が多いほど、その刺激と行動(反応)は強化される。

(7)Skinner,B.F.

問題
パブロフの条件反射に代表されるような自然環境によって反射的に起こる( )行動のほかに、自発的に環境に働きかけようとして行動を起こす( )行動を考えた。

解答
レスポデント
オペラント

解説
パブロフの条件反射による行動をレスポデント行動としたのもSkinnerである。

問題
オペラント条件付けをSkinnerのおこなった実験で説明せよ。

解答
ネズミが入った箱(スキナー箱)の中にレバーがあり、それをネズミが押せば、餌を食べることができる仕組みになっている。レバーを押すと餌が食べられるという経験から、レバーを押すことと餌が出てくることが結びつき、ネズミがレバーを押す頻度が高まる。ネズミは、餌を食べるためにレバーを押すようになる。このような学習をオペラント条件付けという。

解説
TolmanやHulが、刺激と反応に、媒介変数を考えたが、Skinnerは、観察可能な対象(行動)を研究するというWatsonの行動主義のスタイルをさらに強化していった。


5.個人差研究

(1)Golton,F.

問題
Goltonは、( )を提唱した。

解答
優生学

解説
人間の能力は、身体的特徴と同じように遺伝する。何世代にもわたって、思慮ある結婚を続けると人間の能力は、優れたものになっていくと主張した。進化論や種の起原のDarwin,C.R.は、Goltonの従兄。

問題
多人数からデーターを収集して、その結果を統計的な処理をした。そして、個人を簡易、迅速に検査できる項目を見つけた。Goltonは、( )の提唱者でもある。

解答
メンタルテスト

解説
統計的な処理をするにあたり、正規分布や相関の指数、回帰効果などの手法をあみだしている。現在の質問紙法の開発手法のもとになっている。

(2)Binet,A.

問題
医師による主観的印象により精神遅滞児の振り分けが行われていたが、Binetは、フランスの小学校特殊学級設置をきっかけに( )検査を考案した。

解答
ビネ=シモン式

解説
当初は、ビネ=シモン式検査は、あくまでも知能の水準をみるものであったので、この子どもは、何歳児の知的水準であるかというものであった。後に、Stern,W.により、IQの概念が提唱され、改訂版でIQが取り入れられた。改訂版を作成したのは、Terman,L.M.である。

(3)Cattell,J.Mc.

問題
Cattellは、客観的な測定や( )に着目し、反応の個人差やメンタルテストの研究に従事した。

解答
個人差

解説
Cattellの反応の個人差研究は、統計的研究である。個人差の研究には、Galtonの影響を受けている。

(4)Yerkes,R.M.

問題
Yerkesは、( )方式による知能検査を作成した。α式が( )、β式が( )で構成されている。

解答
集団
言語性
非言語性

解説
第一次世界大戦での兵士の選別用(アーミーテスト)に作られた検査である。

(5)Wechsler,D.

問題
Wechslerは、1939年に知能検査(WAIS初版)を開発した。検査は、( )と( )に分けられていて、( )が取り入れられた。

解答
言語性
動作性
偏差知能指数(偏差IQ)

解説
WISC→Wechsler Intelligence Scale for Children
WAIS→Wechsler Adult Intelligence Scale
WPPSI→Wechsler Preschool and Primary Scale of Intelligence

偏差知能指数は、それぞれの年齢集団における知能テストの成績分布が、平均100、標準偏差15の正規分布となるように得点換算したものである。


6.心理査定

(1)観察法

問題
心理査定のなかで、クライエントを観察することにより心理査定(アセスメント)することを( )という。

解答
観察法

解説
面接でのクライエントの表情や態度なども大切な情報になる。

問題
観察法には、自然観察法、実験的観察法、参与観察法があり、対象のありのままの普段の様子を観察する方法を( )という。

解答
自然観察法

解説
例えば、スクールカウンセラーが、保護者や教師から気になる子どもの様子を見て欲しいと依頼される事がある。この場合、自然観察法である事も多い。

問題
実験的観察法は、一定時間ごとに観察する( )、1つの条件、場面で観察する( )、ある行動の生起プロセスを観察する( )がある。

解答
時間見本法
場面見本法
事象見本法

解説
独立変数を操作して、従属変数の変化を測定して、変数の関係性を明らかにする場合などで、実験的観察法が利用される。

問題
参与観察法は、( )により提唱された。

解答
Sullivan,H.S.

解説
Sullivanは、おもに統合失調症の精神療法に従事した。カウンセラーとクライエントとの対人関係やカウンセラーの存在を無視して、客観的に観ることはできないと考えた。クライエントと関わりながら、カウンセラーの存在や関係性も含めてアセスメントしていく関与しながらの観察を提唱した。

(2)面接法

問題
面接法とは、面接で心理査定(アセスメント)を行うこと。言語だけでなく、非言語情報も大切な情報である。クライエントに、あらかじめ決まった質問に答えてもらう( )と質問内容を特に決めない( )がある。事前にある程度の質問を決めておくが、面接者の裁量で内容を変えたり、質問に関する説明を加えたりする場合を( )という。

解答
構造化面接
非構造化面接
半構造化面接

解説
必ず構造化面接で行う必要はないが、初回面接(受理面接、インテーク面接)では、構造化面接で行われる事が多い。

問題
心理査定(アセスメント)は、インテーク面接で行うべきものであり、その後の心理面接では心理査定(アセスメント)が行われない。◯か×か?

解答
×

解説
心理面接のなかでも、カウンセラーは心理査定(アセスメント)を行っている。面接がすすむ過程で、カウンセラーは、アセスメントの修正や付け加えなど行ない、クライエントへの理解を深めていく。

問題
心理査定(アセスメント)とは、クライエントに関する情報収集である。◯か×か。

解答
×

解説
心理査定(アセスメント)とは、クライエントの情報を収集、分析して、それらを統合して、適切な処遇や介入の指針をたてる過程である。
Nietzel,M.とBernstein,D.は、アセスメントをアセスメント目的の決定と準備、情報収集、解釈、結果報告の4段階からなると説明している。

問題
構造化面接で行われる受理面接であっても、カウンセラーは( )の形成に努め、機械的で事務的な聞き取りにならないよう配慮する。

解答
ラポール

解説
ラポールとは、カウンセラーとクライエントの信頼関係のこと。カウンセラーの適切な言葉遣いや表情、面接の雰囲気なども大切である。クライエントにとって、受理面接であっても治療的な側面や意味がある場合もある。

問題
受理面接では、カウンセラーは、必ずクライエントに対して、対面で座らなければならない。◯か×か。

解答
×

解説
面接では、カウンセラーが座る位置も大切である。必ず座らなければならない位置が決まっているわけではないが、特に、受理面接などでは、クライエントと対面で座るより斜めや直角の位置に座る方が、クライエントの緊張や心理的な圧力を和らげる。

(3)面接法補足

問題
面接において、カウンセラーのおこなう心理査定には、バイアスがかかる事はない。◯か×か。

解答
×

解説
面接において、カウンセラーにもバイアスがある事をしっかりと認識して、心理査定(アセスメント)をおこなっていく必要がある。バイアスとは、先入観や偏見、偏りのこと。

問題
カウンセラーがもちやすいバイアスに、ハロー効果(光背効果)、寛大効果、対比効果、中心化傾向などがある。バイアスそれぞれについて、説明せよ。

解答
ハロー効果
対象を評価する時、それが持つ顕著な特徴に引きずられて他の特徴についての評価が歪められる(認知バイアス)現象のこと。
寛大効果
対象の望ましい側面はより強調され、望ましくない側面は寛大に評価されやすい。結果として、対象に対する評価は、実際よりも好意的なものになる傾向がある。
対比効果
比べてしまうことにより、実際の評価とは違う評価をしてしまうこと。例えば、2mの身長の人たちの中にいる1m80cmの人を小さいと評価してしまう。
中心化傾向
評価の中心に評価を集中させてしまうこと。例えば、良い、ふつう、悪いのどれかで評価しようとした時、ふつうと評価しやすい傾向が強い。

問題
事例検討やケース会議、スーパービジョンは、カウンセラーがもちやすいバイアスへの気づきや修正のためにも有効である。◯か×か。

解答

解説
その職種(カウンセラー)だからこそもちやすいバイアスもある。ケース会議での他職種の見立てに対しても柔軟な態度が大切である。

(4)心理検査

問題
心理師が扱う心理検査は、質問紙法、投影法、作業検査法、知能検査、発達検査がある。あるクライエントに、心理検査をすることになった。テストバッテリーという形で複数の検査を実施することが多い。なぜ、複数の検査を実施するのか。

解答
複数の違う特徴を持つ検査を実施することにより、クライエントの心理的側面を多面的にとらえ総合的に把握することが可能だからである。単独の検査でわかる範囲は、限定的である。

解説
テストバッテリーを組んで、検査を実施する場合、検査を受けるクライエントの負担への配慮も必要である。

問題
テストバッテリーを組む際に、どんな検査を実施するかは、心理師(カウンセラー)の得意、不得意で検査を選ぶべきである。◯か×か。

解答
×

解説
クライエントの状況や目的にあった検査を選ぶ必要がある。一般的には、知能検査、質問紙法による性格検査、投影法による性格検査、描画検査などの組み合わせが考えられる。テストの実施する順序にも配慮が必要である。例えば、投影法などの侵襲性の強いものは、最初に実施しない方がよい。質問紙による検査は、あまり不安や緊張を感じることなく実施可能なので、最初に実施することも多い。

問題
質問紙法による検査は、質問に対する回答を答えるもので、比較的、簡単に実施できる。時間もあまりかからない。個別だけでなく集団での実施が可能な検査も多い。信頼性や妥当性が充分に検討され、そして、標準化された検査を実施する。質問紙による検査で気をつけなければならないことは何か。

解答
質問紙法は、検査でどんなことをみているのかがわかりやすいので、クライエントが回答する際、社会的望ましさを考えて回答したり、回答に虚偽が含まれることがある。

問題
投影法は、質問紙法よりも時間がかからない。
上記の文で間違っているところを修正せよ。

解答
投影法は、質問紙法よりも時間がかかる。

解説
投影法とは、曖昧な刺激に対するクライエントの反応をみる検査である。社会的望ましさでの回答はないが、結果の解釈に検査者の主観が入りやすい。検査の実施や結果の解釈には、検査者の熟練が必要なものが多い。

問題
代表的な心理検査を整理してあげよ。

解答
質問紙法
Y-G検査、MMPI、CMI、BDI、MAS、STAIなど
投影法
SCT、TAT、ロールシャッハテストなど
知能検査
ビネー、WAIS、WISC、WPPSI、K-ABC、ITPA
発達検査
新版K式発達検査、MCCベビーテスト、S-M社会生活能力検査など
作業検査
内田クレペリン検査
高齢者対象(認知症)
HDS-R、国立精研式認知症スクリーニングテスト、MMSE、MSQ、N式精神機能検査

7.心理検査

(1)MMPI

問題
Minnesota Multiphasic Personality Inventory
(ミネソタ多面人格目録)
550項目からなる質問紙検査。Hathaway,S.R.とMckinley,J.C.が、精神医学診断の客観化を目的に開発した。外的な基準があり、正常群と臨床群の弁別を可能としている。被験者の回答に歪曲がないかをみる尺度があり、( )尺度という。

解答
妥当性

解説
以下の4つの妥当性尺度がある。
?尺度(cannot say scale)
どちらでもないが30個以上ある場合、妥当性に疑問あり。
L尺度(lie scale)
社会的に望ましい方向に見せようとして回答していないかを調べる尺度。
F尺度(frequency scale)
通常起こりえない内容にはいと答えた頻度を調べる尺度。
K尺度(correction scale)
検査を受ける態度が、欺瞞的か、防衛的であるかを調べる尺度。
LとKが、50よりも小さくて、Fが65より大きい。→「援助を求める叫び」と呼ばれ、援助を望むあまり、症状を誇張して訴えていることが考えられる。Kが高い時は、逆に自分の求める問題を認めようとしない傾向がある。

問題
質問項目を病理内容別に分別した( )尺度がある。

解答
臨床

解説
10の臨床尺度がある。
第1尺度 Hs 心気症、第2尺度 D 抑うつ、第3尺度 Hy ヒステリー、第4尺度 Pd 精神病質的偏奇、第5尺度 Mf 男子性と女子性、第6尺度 Pa パラノイア、第7尺度 Pt 精神衰弱、第8尺度 Sc 統合失調、第9尺度 Ma 軽躁、第10尺度 Si 社会的内向

(2)GHQ

問題
General Health Questionnaire
Goldberg,D.P.により開発された。精神的な健康度を診断する。集団で精神健康度をチェックするための( )テストや職場での健康管理に用いることができる。

解答
スクリーニング

解説
60項目のオリジナル版と28項目と30項目の短縮版があり、質問紙法である。

(3)CMI

問題
Cornell Medical Index
幅広く身体的・精神的自覚症状を把握できる質問紙である。神経症のスクリーニングテストとして利用できる。統合失調症のスクリーニングテストととしても活用できる。
間違いを修正せよ。

解答
統合失調症のスクリーニングテストとして利用できない。(不向き)

解説
チェックリスト形式で、はいかいいえで回答する。

(4)MAS

問題
Manifest Anxiety Scale
顕在性不安尺度は、( )の中から、不安を記述している項目を選択抽出して作られている。

解答
MMPI

解説
日本版MASでは、15項目の虚偽尺度が加えられて、全65項目で構成されている。顕在性の不安をみるものなので、無意識的な不安をみるためには、ロールシャッハなどの投影法とテストバッテリーを組む必要がある。
児童用のMASに、CMAS(Children’s form of Manifest Anxiety Scale)があり、虚偽項目11項目を含む全53項目からなる。

(5)STAI

問題
State-Trait Anxiety Inventory
Spielberger,C.D.は、( )を唱えた。パーソナリティ特性としての特性不安と一時的に生じて時間とともに変化する状態不安とに区別した。

解答
状態・特性不安理論

解説
STAIは、状態不安と特性不安を質問紙形式で捉えようとするもの。

(6)Y-G検査

問題
矢田部Guilford検査
( )の尺度からなる( )項目で構成された質問紙である。

解答
12
120

解説
虚偽や社会的望ましさを装って回答することもあるが、MMPIの妥当性尺度にあるL尺度(ライスケール)はないので、結果の解釈には注意する必要がある。投影法などとテストバッテリーを組んだり、検査結果以外の情報収集も必要である。

問題
12の尺度とは、何か。

解答
抑鬱、回帰性、劣等感、神経質、客観性、協調性、攻撃性、一般的活動性、のんきさ、思考的外向、支配性、社会的外向
(D,C,I,N,O,Co,Ag,G,R,T,A,S)

解説
1つの尺度に、それぞれ10項目の質問があり、全部で120項目になる。回答は、はい、どちらでもない、いいえの3件法になっている。

問題
6つ因子(グループ)に分類され、6つの因子からパーソナリティの解釈をおこなうことができる。どんな尺度で構成されたどんな因子(グループ)があるか。

解答
情緒安定-不安定:抑鬱、回帰性、劣等感、神経質
社会的適応-不適応:客観性、協調性、攻撃性
活動的-非活動的:攻撃性、一般的活動性
衝動性-非衝動性:一般的活動性、のんきさ
内省的-非内省的:のんきさ、思考的外向
主観的-非主観的:支配性、社会的外向

問題
6つの因子による解釈と被験者の全体的なパーソナリティの解釈ができる。全体的なパーソナリティ傾向は、5つの型があるとしているが、その5つを説明せよ。

解答
A型(Average Type 平均型) すべての尺度で平均的なので、プロフィールは中心より いなっている。
B型(Blacklist Type 不安定積極型) 情緒不安定で社会的不適応であるが、活動的で外向的である。各尺度の結果は、右寄りのプロフィール。
C型(Calm Type 安定消極型) 情緒が安定して、社会的にも適応的であるが、非活動的で内向的である。左寄りのプロフィール。
D型(Director Type 安定積極型) 情緒が安定して、適応的である。活動的でもある。右下がりのプロフィール。
E型(Eccentric Type 不安定消極型) 情緒不安定で、非活動的である。内向的。左下がりのプロフィール。

問題
Y-G検査は、理論的には、パーソナリティを特性論ととらえているが、検査の結果には、性格傾向を5つの類型に分けることができる。このことから、( )的な側面も持ち合わせている。

解答
類型論

解説
パーソナリティの捉え方には、特性論と類型論の2つがある。

(7)NEO-PI-R

問題
Revised NEO Personality Inventory
ビッグファイブ理論に基づき、パーソナリティ特性の( )を測定する性格検査である。5次元は「神経症傾向(N)」「外向性(E)」「開放性(O)」「調和性(A)」「誠実性(C)」となっている。( )項目からなり、「非常にそうだ・そうだ・どちらでもない・そうでない・全くそうでない」の5件法で回答する質問紙である。短縮版のNEO-FFIは、60項目で構成されている。

解答
5次元
240

解説
ビッグファイブ理論とは、McCrae,R.R.とCosta,P.T.によって提唱されたパーソナリティの特性理論のことである。

(8)MPI

問題
Maudsley Personality Inventry
Eysenck,H.J.によって、開発された。日本版MPIでは、( )24項目、( )24項目、虚偽尺度(L)20項目、緩衝項目12項目で構成されている。(全部で、80項目。)回答は、3件法である。

解答
E(extraversion)尺度
N(neuroticism)尺度

解説
緩衝項目とは、回答を採点しない項目の事。

問題
MPIは、( )検査の( )である。

解答
性格(パーソナリティ)
質問紙法

解説
Eysenckは、パーソナリティの特性論と類型論をつなぐものとして、外向性-内向性と神経症傾向という2つの因子をみいだした。MPIのE尺度とN尺度である。
類型論とは、パーソナリティをいくつかのカテゴリにわけ、どのカテゴリに属するのかをみるもので、特性論では、パーソナリティをいくつかの要素(特性)に分けて、それぞれの要素(特性)がどの程度備わっているかをみていく。

(9)EPPS

問題
Edwards Personal Preference Schedule
Edwards,A.L.が、( )の顕在性欲求リストから15の欲求を選んで作った質問紙法検査である。

解答
Murray,H.A.

解説
15の欲求
達成、追従、秩序、顕示、自律、親和、他者認知、求護、支配、内罰、養護、変化、持久、異性愛、攻撃
回答は、強制選択方式とし、社会的な望ましさを同程度にした1対の文章を選ばせることにより、受検者が自分をよく見せようとする傾向をおさえている。

(10)16PF

問題
The sixteen Personality Factor questionnaire
( )によって、作られた質問紙検査法である。辞書にある性格用語4500語を分析し、35個のクラスターを求めた。この35個のクラスターを表面特性と呼んだ。次に、このクラスターを因子分析にかけた結果、12の因子を抽出した。この12因子を根源特性と呼び、これに質問紙のみで得られた4つの特性を合わせて16PFを作成した。

解答
Cattle,R.B.

解説
16の特性
A:分裂的—情緒的
B:知的に低い—知的に高い
C:情緒不安定—情緒安定
E:服従的—支配的
F:慎重—軽率
G:責任感が強い
H:物怖じする—物怖じしない
J:精神的に強い—精神的に弱い
L:信じやすい—疑り深い
M:現実的—空想的
N:無技巧—狡猾
O:自信がある—自信がない
Q1:保守的—核心的
Q2:集団依存—個人充足
Q3:放縦的—自律的
Q4:リラックス—緊張

(11)エゴグラム

問題
Berne,Eの交流分析の理論をもとに、Dusay,J.M.が作成した。5つの自我状態のそれぞれにどの程度の心的エネルギーが配分されているかをみる。5つの自我状態とは?

解答
CP(controlling parent):「支配的な親」の自我状態
NP(nurturing parent):「養育的な親」の自我状態
A(adult ego state):「合理的な大人」の自我状態
FC(free child):「天真爛漫な子ども」の自我状態
AC(adapted child):「従順な子ども」の自我状態

(12)BDI

問題
Beck Depression Inventry
認知療法を提唱したBeck,A.T.が考案した。過去2週間の状態について、21項目の質問から( )症状を評価する。

解答
抑うつ

(13)ロールシャッハテスト

問題
投影法による性格検査である。インクの染みを見たクライエントの言語表現や反応結果を解釈する。インクの染みが書かれたカードは、全部で( )枚である。無彩色のものが( )枚で、彩色のあるものが( )枚。(黒5枚、赤と黒2枚、多色3枚)

解答
10
5
5

問題
テストの実施、結果の整理と解釈に、( )と( )がある。

解答
片口法
エクスナー法(包括システム)

問題
片口法では、( )段階、質問段階という順序で、検査をおこなう。

解答
自由反応

問題
片口式では、検査者は、被験者の反応を( )。それを記号化して分類表に記載した後、数量化して一覧表に整理する。

解答
逐語

解説
反応領域:どこを見たか。全体or部分?
反応決定因:どの刺激から捉えたのか。形態or運動or濃淡or色彩?
反応内容:何を見たか。人間or動物or物?
形態水準:図版特徴と比べて、被験者の反応した形がどの程度それらしいか。正確さ、明細化、組織化の程度から、

問題
片口式の解釈には、( )分析と( )分析がある。カードの流れに沿って反応のつながりを力動的に解釈する継起分析もある。

解答
形式
内容

解説
数量化したものを量的に分析。→形式分析
反応を質的に分析。→内容分析

問題
片口法では、反応時間を記録する。エクスナー法では。

解答
扱わない

(14)バウムテスト

問題
バウムテストは、Koch,K.が創案した( )検査である。被験者に1本の実のなる木を描いてもらい、それを解釈する。

解答
投影法

(15)TAT

問題
Thematic Apperception Test
主題統覚検査
「これから一枚ずつ絵を見せます。それぞれの絵について、出来るだけおもしろい話を作ってください。どのようにしてその出来後が起こったか、これからどのような結末になるかを、心に浮かぶまま話してください。」と教示して検査が始まる。この検査は何か。

解答
TAT

問題
TATは、Murray,H.A.の欲求圧力理論を基盤に、被検者が葛藤状況をどのように認識し、どのような対処行動を行っているかといった性格・行動傾向から、パーソナリティを明らかにしていくという特徴を持っている。MurrayとMorgan,C.D.によって、考案された( )検査である。

解答
投影法

解説
欲求とは、衝動、願望、意図等の人間が環境に向かって発する力の総称を指し、圧力は、環境から人間に働きかける力の総称。Murrayは、欲求圧力構造を主題とよび、個人が知覚したものを意味づける心の働きを統覚とよんだ。

問題
TATは、人物を含んだあいまいな場面が描かれた( )枚の図版で構成されている。被験者の語る物語を分析、解釈する。

解答
31

解説
10歳以下の幼児用に、CAT(Children’s Apperception Test)がある。図版は、人間ではなく、動物が描かれている。65歳以上の高齢者には、SAT(Senior Apperception Test)がある。

(16)SCT

問題
Sentence Completion Test
文章完成法
被験者は、「子どもの頃、私は・・・」「私はよく人から、・・・」など、後に続く文を埋めていく。この検査は、( )である。

解答
SCT(文章完成法)

問題
SCTは、( )検査である。

解答
投影法

(17)PF-study

問題
Rosenzweig,S.によって作成された。投影法による性格検査である。何らかの( )状況を示した24枚の図版を使用する。図版には、( )を起こさせるような発言や状況を作り出す人物がいて、それに対して、もう1人の人物がどのように答えるか吹き出しの中に、被験者が書き込む。

解答
フラストレーション
フラストレーション

解説
Rosenzweigは、フラストレーション状況における反応を系統的に分類することで、パーソナリティの研究をした。
PF-studyの分析では、アグレッションの向く方向(他責的、自責的、無責的)とアグレッションの型(障害優位、自我防衛、要求固執)の3×3の9タイプに、パーソナリティが分類される。

問題
P-Fスタディの場面(図版)には、欲求不満状況には( )と( )があり、ランダムに入れ込まれている。

解答
自我阻害場面
超自我阻害場面

解説
自我阻害場面とは、人為的または被人為的によって直接的に自我が阻害され、欲求不満を抱いている場面で、超自我阻害場面とは、他人から非難されることで超自我が阻害され、欲求不満を招いている場面である。

(18)ビネー式知能検査

問題
Binet,A.とSimon,T.により作成された知能検査である。改訂にともない知能指数(IQ)が取り入れられた。知能指数とは、( )を( )で割って、100をかけて算出される。

解答
精神年齢(MA)
生活年齢(CA)

解説
ビネー検査が作成された理由は、フランスで、障害児教育をおこなうにあたって、知的に障害のある子どもを見つけだすためである。ビネー検査が作成されるまでは、医師などの主観的な判断に委ねられることがほとんどだった。
知能指数というアイディアは、Stern,A.による。知能指数を取り入れ、改訂と標準化をしたのは、Terman,L.M.である。

(19)Wechsler式知能検査

問題
Wechsler,D.によって作成された知能検査である。被験者の年齢別に、WPPSI(幼児用)、WISC(児童用)、WAIS(成人用)の3種類がある。結果は、( )(DIQ)で算出される。

解答
偏差知能指数

解説
どの年齢においても、平均が100、標準偏差を15としている。

問題
WPPSI(幼児用)、WISC(児童用)、WAIS(成人用)それぞれの適応年齢は。いちばん新しい改訂版で答えよ。

解答
WPPSIサード 2歳6ヶ月から7歳3ヶ月
WISCフォース5歳から16歳11ヶ月
WAISIフォース16歳から90歳11ヶ月

解説
検査の適用年齢には多少の重複がある。
ビネー式知能検査は、2歳から適応可。

問題
WISCIVでは、言語性IQと動作性IQが廃止された。( )の下位検査(基本検査:10、補助検査:5)で構成されており、10の基本検査を実施することで、全検査IQ(FSIQ)、言語理解指標(VCI)、知覚推理指標(PRI)、ワーキングメモリー指標(WMI)、処理速度指標(PSI)の5つの合成得点が算出できる。

解答
15

問題
( )において、2歳6カ月〜3歳11カ月では、4つの基本検査の実施から全検査IQ(FSIQ)、言語理解指標(VCI)、知覚推理指標(PRI)を、5検査の実施でさらに語い総合得点(GLC)を算出することができる。4歳0カ月〜7歳3カ月では、7つの基本検査の実施からFSIQ、VCI、PRIを、10検査の実施でさらに処理速度指標(PSI)とGLCを算出することができる。

解答
WPPSIIII

問題
WAISIVでは、( )の下位検査(基本検査:10、補助検査:5)で構成されており、10の基本検査を実施することで、全検査IQ(FSIQ)、言語理解指標(VCI)、知覚推理指標(PRI)、ワーキングメモリー指標(WMI)、処理速度指標(PSI)の5つの合成得点が算出できる。

解答
15

(20)K-ABCII

問題
Kaufman,A.S.とKaufman,N.L.が作成した知能検査。ルリア理論とキャッテル-ホーン-キャロル(CHC)理論を基盤にしている。ルリア理論に基づくカウフマンモデルでは8つの能力、CHCモデルでは7つの能力が測定できる。適応年齢は、( )である。

解答
2歳6ヶ月から18歳11ヶ月

解説
K-ABCは、認知機能検査が充実している。被験者の得意とする認知処理様式を発見し、それを指導・教育に活かすことができる。

検査の構成
【認知尺度】
11の下位検査
継次尺度・・・・・3下位検査
同時尺度・・・・・4下位検査
学習尺度・・・・・2下位検査
計画尺度・・・・・2下位検査
【習得尺度】
9の下位検査
語彙尺度・・・・・3下位検査
読み尺度・・・・・2下位検査
書き尺度・・・・・2下位検査
算数尺度・・・・・2下位検査

(21)新版K式発達検査2001

問題
0歳から成人まで適応可能な( )検査である。直接、検査者が被験者の反応や回答を評価する。親への聴取や評価によることはない。姿勢と運動、認知と適応、言語と社会の3領域、328項目で構成されている。

解答
発達

解説
スクリーニング検査として使用することはない。

問題
この検査には、年齢ごとに1葉〜6葉までの6枚の検査用紙が用意されており、1枚の検査用紙には数十項目の検査課題がある。検査結果には、( )(DIQ)が算出される。

解答
発達指数

解説
発達指数の算出は、発達年齢を生活年齢で割って、100をかける。

(22)津守式乳幼児精神発達診断法

問題
乳幼児の発達検査。対象年齢は( )歳で、質問紙は3冊(0〜12か月、1〜3歳、3〜7歳)に分かれている。子どもの保護者や養育者が、質問紙に回答する間接的な評価によって乳幼児の発達をみていく。スクーリニング検査としても利用しやすい。

解答
0歳から7歳

解説
乳幼児の運動、探索、社会、生活習慣、言語の5つの領域で発達状況をみることができる。

(23)遠城寺式乳幼児分析的発達検査

問題
移動運動、手の運動、基本的習慣、対人関係、発語、言語理解の6領域で発達を検査できる。適応年齢は、( )である。

解答
0歳から4歳7ヶ月

問題
検査は、親に子どもの様子を聞きながら、子の様子を観察しながらおこなう。( )や( )のスクリーニングとして、利用しやすい。

解答
脳性麻痺
知的障害

(24)S-M社会生活能力検査

問題
検査者が子どもを直接検査するのではなく、子どもの日常生活をよく知っている保護者や担任教師が質問紙に回答する。以下の6つの社会生活能力領域、129項目で構成されている。

身辺自立:SH(Self-Help)衣服の着脱、食事、排せつなどの身辺自立に関する能力
移動:L(Locomotion)自分の行きたい所へ移動するための能力
作業:O(Occupation)道具の扱いなどの作業遂行に関する能力
コミュニケーション:C(Communication)言語や文字などによるコミュニケーション能力
集団参加:S(Socialization)社会生活への参加の具合を示す能力
自己統制:SD(Self-Direction)わがままを抑え、自己の行動を責任を持って目的に方向づける能力

適応年齢は、( )である。

解答
1歳から13歳

解説
回答結果から社会生活年齢(SA)と社会生活指数(SQ)が算出する。SAはそれぞれの領域別に求めることができる。プロフィール欄へ領域別SAを描くことで、子どもの社会生活能力の特徴を視覚的に捉えることができる。

(25)HDS-R

問題
改訂長谷川式簡易知能評価スケール
( )のスクリーニング検査である。

解答
認知症

問題
質問項目は( )問なので、短時間で検査が終わる。高齢の被験者でも負担が少ない。言語性の質問のみで構成されている。

解答
9

問題
9項目30点満点で、( )以下だと認知症疑いとなる。認知症であることが確定している場合は20点以上で軽度、11~19点の場合は中等度、10点以下で高度と判定する。

解答
20点

解説
9項目と各項目の満点は、次の通り。年齢 1点、時間的見当識 4点、場所的見当識 2点、記銘 3点、計算 2点、逆唱 2点、遅延再生 6点、物品記銘 5点、言語流暢性 5点   計 30点

(26)国立精研式認知症スクリーニングテスト

問題
認知症の( )を目的とした検査。全16問から構成され、20点満点で10点以下で、認知症の疑いありとみなされる。

解答
スクリーニング

解説
認知症の疑いがある場合、その重症度をみる他の検査を実施する。

(27)MMSE

問題
Mini-Mental State Examination
認知症の( )を目的とした検査。認知症の( )も評価可能。11項目の質問から構成されている。

解答
スクリーニング
重症度

解説
30点満点で、23点以下で軽度認知症(MCI)、20点以下でせん妄やうつ病等による知能低下、14点以下で重度認知症の疑いがあるとみなされる。

(28)MSQ

問題
Mental Status Questionnaire
認知症の( )を判定する検査であり、全10問から構成され、前半5問が「急性」の認知症の程度を見る見当識に関する問題で、後半5問が「慢性」の認知症の程度をみる一般的知識問題である。

解答
重症度

解説
失敗した問題数に応じて、異常なし(2問以下)、中程度の認知症(3問以上8問以下)、重度の認知症(9問以上)と判定される。

(29)ADOS2

問題
Autism Diagnostic Observation Schedule Second Edition
検査用具や質問項目を使用して、( )(ADS)の評価に関する行動を観察をおこなう。対象年齢は、12ヶ月から成人まで。
次の領域ごとに評価できる。
・言語と意思伝達
・相互的対人関係
・遊び/想像力
・常同行動と限定的興味
・他の異常行動

解答
自閉症スペクトラム障害

(30)Conners3

問題
( )の中核症状である不注意・多動性・衝動性、および併存する可能性の高い問題や障害を評価できる。

解答
ADHD

解説
質問項目は、保護者用110問、教師用115問、本人用99問で構成され、過去1ヶ月について「全然あてはまらなかった。」から「とてもよく当てはまった。」の4段階で回答する。最後の2問のみ、自由記述式の質問になっている。集団でも個別でも利用できる。適用年齢は、6歳から18歳。(本人用は8歳から18歳)

(31)リバーミード行動記憶検査

問題
The Rivermead Behavioural Memory Test
( )の障害診断やリハビリ計画の利用に使える。
検査は、姓名、持ち物、約束、絵、物語、顔写真、道順、用件、見当識と日付で構成されている。

解答
記憶

解説
高齢化や交通事故等で頭部外傷や脳障害が増加し、記憶障害が大きな問題となっている。

問題
結果はスクリーニング点と標準プロフィール点を算出。
スクリーニング点は( )、標準プロフィール点は( )をみる。

解答
記憶障害全般
日常生活における障害の度合い

解説
検査の特徴として、年齢ごとにカットオフポイントが定められている。

スクリーニング点
39歳以下:7/8、40~59歳:7/8、60歳~:5/6
標準プロフィール点
39歳以下:19/20、40~59歳:16/17、60歳~:15/16

さらに、標準プロフィール点の重症度ごとの点数は以下の通りになっている。
0~9点:重度記憶障害。日常生活の自立は困難で、介助が必要とされる。
10~16点:中等度記憶障害。多少のサポートが必要な段階から、自分で外的記憶補助装置(ノートなど)を用いて対処することができる。
17~21点:ボーダーライン/軽度記憶障害。一人で買い物が可能になるなど。仕事も可能になる可能性がある。
22~24点:正常。

(32)SDSうつ性自己評価尺度

問題
抑うつ尺度で、20項目の質問からなり、いずれも4段階評価で回答する。
うつ病のカットオフポイントを40点として、40~47点:軽度、48~55点:中等度
56点~:重度としている。
一般的には、( )以上あるとうつ状態にあると判断される。

解答
50点

(33)BADS

問題
Behavioural Assessment of the Dysexecutive Syndrome
日本版BADS 遂行機能障害症候群の行動評価
日常生活上の( )に関する問題点を検出するための検査。

解答
遂行機能

解説
カードや道具を使った6種類の下位検査と1つの質問紙から構成されている。
各下位検査は0点~4点で評価され、全体の評価は各下位検査の評価点の合計24点満点(6種類×4点)でプロフィール得点を算出する。カットオフ値は、総プロフィール得点で、11点/12点(障害あり/境界域)になっている。
遂行機能(実行機能)とは、目的のある一連の行動を有効に行うために必要な認知能力のこと。
遂行機能には以下のような要素が含まれる。
・意思や目標の設定(会話を始めない、感情の平板化、冷蔵庫が空でも買い物に行かない、など。)、・計画の立案(話をまとめにくくなり、話題が飛んで核心に迫らなかったり、買い物が行き当たりばったりになるなど。)、・目的ある行動・計画の実行(衝動買いが多くなるなど。)、・効果的に行動する(相手が関心がなくても話し続けるなど。)

(34)ADAS-Jcog.

問題
Alzheimer‘s Disease Assessment Scale-cognitive component-Japanese version
( )の人の認知機能の変化を評価するための検査。
検査は、主に、記憶、言語、行為を評価する11項目から構成されていて、70点満点とし、得点が高いほど障害の程度も高度であると判断する。

解答
アルツハイマー型認知症

(35)内田クレペリン検査

問題
作業検査法。( )を一定時間連続して行い、その作業結果から能力や性格、行動特徴を測定。

解答
足し算

解説
結果の判定では、以下の5つをみていく。
初頭努力の有無
休憩効果の有無
作業量低下の有無
興奮の上昇の有無
脱落、行飛びが多くあるか

(36)HTP

問題
Buck,J.N.が開発したパーソナリティ査定のための( )である。

解答
描画法

解説
検査は、紙と鉛筆を使用する。被験者に、1ページ目に検査当日の日付、2ページ目に家、3ページ目に木、4ページ目に人(身体全体)を描いてもらう。描画終了後、描かれた絵について、被験者に64の質問をする。この質問をPDI(Post Drawing Interrogation)という。

問題
検査結果の分析は、あらかじめ定められている評価点数にしたがい、各項目の描画比率や遠近法などを点数化して、IQ得点を算出する( )と、所要時間、描画態度、描画順序、描画線の特徴から総合的な分析をおこなう( )がある。

解答
量的分析
質的分析

解説
被験者によって描画された家、木、人には、以下のような事柄が投映されやすいと考えられている。
家:家庭状況の認知や感情。自己像の反映としての現実や他者との関わり、情緒的安定性、性的発達度。
木:無意識の自己像。深い感情や抑圧されている感情など。
(再検査においても、変化が少ない。)
人:現実の自己像や理想の自己像。
(抵抗や警戒心が生じやすく、描画が困難な場合もある。)

(37)ベンダーゲシュタルトテスト

問題
被験者は、9枚の図形を模写する。( )の視覚運動の統合理論をもとに、Bender,L.によって、開発された。結果の解釈は、模写の正確さなどから、発達の成熟度や( )の発見などに利用される。

解答
ゲシュタルト心理学
脳の機能・器質障害

(38)HTPP

問題
House-Tree-Person-Person Test
高橋雅春が、( )を改良した検査。被検者は、家、木、人物、反対の性別の人物の順番で、1枚ごとに描画する。

解答
HTP

(39)KFD

問題
Kinetic Family Drawings
動的家族描画法
Burns, R.C.とKaufman, S.H.によって作られた。被験者に、自分を含む( )が、何かをしているところを描いてもらう。
検査では、被験者が自分の家族における人間関係をどのように知覚しているか、 そして、家族に対する感情はどのようなものかについて探る。

解答
家族

解説
描画に、動的な要素が加えることで、家族内の相互作用が増幅される効果がある。

(40)風景構成法

問題
( )を参考に、中井久夫によって考案された描画法。被験者に、1枚の画用紙に、黒のサインペンで、川、山、田、道、家、森、人、花、動物、石の10個とその他足らないと思うものを描画してもらう。描画は、「大景群」→「中景群」→「小景群」の順に描画する。(大景群:川→山→田→道、中景群:家→森→人
、小景群:花→動物→石)
風景構成法の特徴に、中井久夫が考案した枠付け法がある。検査の最初に、被験者の前で、検査者が画用紙に枠どりをする。枠付け法は、被検者に安全保障感と保護を与え、防衛的、虚栄的な表現や、現実に引きずられた表現になる事を防ぐ事ができるとされている。しかし、被験者の表現に保護を与える一方で、表出を強いるという両価性も指摘されている。

解答
箱庭療法

解説
統合失調症患者への描画を介した治療的接近の可能性や適用性の追求という実践的な見地から、当初、風景構成法は創案され発展してきた。

(41)COGNISTAT

問題
Neurobehavioral Cognitive Status Examination
認知障害の特徴を把握する。検査結果は、各下位検査の結果を認知プロフィール表で表示されるので、保持されている能力と低下している能力を視覚的に捉えやすい。認知症以外に、統合失調症や鬱病、アルコール性障害などの認知障害の評価にも用いられる。11の下位検査を述べよ。

解答
見当識、注意、計算、覚醒、理解、復唱、呼称、構成、記憶、類似、判断

解説
20歳から87歳までを6つの年齢群にわけられ、標準化されている。実施にあたって、Screen-Mtric方式を採用している。難易度 の高い課題(Screen) に正答すると正常範囲で、これをパスできない時、難易度が徐々に増す課題(Wetric)を実施する。(見当識と記憶を除く)

(42)CBCL

問題
Child Behavior Checklist
幼児版(2-3歳)と年長版(4-18歳)があり、子どもの保護者に回答してもらう。問題行動尺度と社会的能力尺度で構成されている。問題行動尺度では、118項目の質問に3件法(あてはまらない0点、ややあてはまる1点、よくあてはまる2点)で回答する項目と具体的に子どもの問題項目を記入する1項目で構成されている。社会的能力尺度では、子どもの生活生活状況(趣味嗜好、友人との関係性、家族との関係性)を把握する。問題行動尺度の上位、下位尺度を説明せよ。

解答
問題行動尺度は、2つの上位尺度と8つの下位尺度がある。
8つの下位尺度
ひきこもり(内向尺度)
身体的訴え(内向尺度)
不安/抑うつ(内向尺度)
社会性の問題
思考の問題
注意の問題
非行的行動(外向尺度)
攻撃的行動(外向尺度)
2つの上位尺度
内向尺度(ひきこもり、身体的訴え、不安/抑うつ)
外向尺度(非行的行動、攻撃的行動)

解説
CBCLのほかに、本人が回答記入するYSF(Youth Self Report)と教師が回答記入するTRF(Teacher’s Report Form)がある。この3つをまとめて、ASEBA(Acherbach System of Empirically Based Assessment)という。

(43)IES-R

問題
Impact of Event Scale-Revirsed
( )評価尺度

解答
PTSD

解説
22項目の質問で構成されており、侵入症状、回避症状、過覚醒症状の3つの因子がある。

(44)VRT

問題
Vocational Readiness Test
職業レディネステスト
中高生、大学などの生徒、学生対象。将来の職業や生き方を考えることを援助する進路探索用検査。職業興味を測定するA検査と基礎的志向性を測定するB検査、職務遂行の自信度を測定するC検査から構成されている。
それぞれの検査について、説明せよ。

解答
A検査
職業・仕事の内容を記述した54項目の質問に、「やりたい」、「どちらともいえない」、「やりたくない」の3段階で回答する。生徒、学生の興味が6つの職業領域において、どういった傾向を示しているのかを測定する。各職業領域は、以下の通り。
現実的職業領域 〔Realistic Scale〕
機械や物体を対象とする具体的で実際的な仕事や活動の領域
研究的職業領域 〔Investigative Scale〕
研究や調査のような研究的、探索的な仕事や活動の領域
芸術的職業領域 〔Artistic Scale〕
音楽、美術、文学等を対象とするような仕事や活動の領域
社会的職業領域 〔Social Scale〕
人と接したり、人に奉仕したりする仕事や活動の領域
企業的職業領域 〔Enterprising Scale〕
企画・立案したり、組織の運営や経営等の仕事や活動の領域
慣習的職業領域 〔Conventional Scale〕
定まった方式や規則、習慣を重視したり、それに従って行うような仕事や活動の領域

B検査
日常の生活行動について記述した64項目の質問に、「あてはまる」、「あてはまらない」で回答する。生徒、学生の基礎的志向性が職業への興味・関心の基礎となる、次の3つの志向性において、どういった傾向があるのかを測定する。各志向は、以下の通り。
対情報関係志向 〔Data Orientation〕
各種の知識、情報、概念などを取り扱うことに対して、個人の諸特性が方向づけられていることを示す。
対人関係志向 〔People Orientation〕
主として人に直接かかわっていくような活動に対して、個人の諸特性が方向づけられていることを示す。
対物関係志向 〔Thing Orientation〕
直接、機械や道具、装置などのいわゆるモノを取り扱うことに対して、個人の諸特性が方向づけられていることを示す。

C検査
A検査と同一の54項目の質問で構成されている。各質問に対して、「自信がある」、「どちらともいえない」、「自信がない」の3段階で回答する。生徒、学生の職務遂行の自信度を、A検査と同じ6つの職業領域において、どういった傾向を示しているのかを測定する。

(45)PSC

問題
Pediatric Symptom Checklist
子どもの心理社会的な問題のスクリーニング検査である。35項目の質問に、保護者が、3件法(全くない0点、時々ある1点、しばしばある2点)で回答する。スコアが( )以上の場合、スクリーニング陽性となり、子どもに心理社会的な問題がある。

解答
17点

(46)Vineland-II

問題
適応行動尺度の構成。対象年齢は、0歳から92歳11ヶ月。検査者が対象者の様子をよく知っている回答者(保護者や介護者など)に半構造化面接を行う形で実施する。( )つの適応行動領域と不適応行動領域で構成されている。

解答
4

解説
各領域とその下位尺度は次の通りである。
○適応行動領域
コミュニケーション (受容言語/表出言語/読み書き)
日常生活スキル(身辺自立/家事/地域生活)
社会性(対人関係/遊びと余暇/コーピングスキル)
運動スキル(粗大運動/微細運動)
○不適応行動領域
不適応行動指標/不適応行動重要事項

(47)CAARS

問題
Conners’ Adult ADHD Rating Scales
( )のADHD症状の重症度を把握する質問紙検査で、対象年齢は( )歳以上。検査用紙は、自己記入式と観察者評価式の2種類があることから、複数の回答者からの情報をもとに包括的に評価を行うことができる。

解答
成人
18

解説
Conners3は子ども用で、適用年齢は、6歳から18歳。(本人用は8歳から18歳)

(48)M-CHAT

問題
Modified Checklist for Autism in Toddlers
対象年齢は、2歳前後である。1次的な( )のスクリーニング検査として、1歳6ヶ月乳幼児健診などで使用されることが多い。例えば、まず1歳半の子どものことについて、保護者(親)がM-CHATを記入してもらい、その後、1~2カ月後に専門スタッフが保護者(親)に訊く形でM-CHATを実施したりする。

解答
自閉症

解説
あくまでもスクリーニング検査なので、この検査の結果をもって、自閉症と断定することはできない。自閉症の疑いがあるとして、さらに個別検査を実施する。

○ASDの検査実施例
「1次的スクリーニング」
M-CHAT
「2次的スクリーニング」
AQ、PAR-TR、SCQ、CARS
「診断・評価」
ADOS、ADI-R、CARS2

(49)FAB

問題
Frontal Assessment Battery
前頭葉機能検査の中の1つ。10分程度で完了することができる比較的簡便な検査である。前頭葉機能とは、目標の立案、計画的な実行、複数の課題処理、周囲との関係性の配慮、目の前の事柄だけではなく長期的な展望を持つことなど持続して実行できるなどの機能で、FABでは、6つの項目で構成されてる。具体的に6つの項目とは何か。

解答
概念化、知的柔軟性、運動プログラミング、葛藤指示、抑制コントロール、把握行動。

解説
認知症の検査実施例
○スクリーニング検査(認知機能の障害の有無をみる)
MMSE、HDS-R
○多目的検査(認知機能の様々な領域を測定)
WAIS3、COGNISTAT
○個別的検査(より特定の認知機能に標的を絞った検査)
WMS-R、RBMT、FAB、WCSTなど

(50)WMS-R

問題
Wechsler Memory Scale-Revised
( )検査のうちの1つ。言語を使った問題と図形を使った問題で構成され、次の13の下位検査がある。対象年齢は、16歳から74歳11ヶ月である。
1、情報と見当識 2、精神統制3、図形の記憶 4、論理的記憶Ⅰ5、視覚性対連合Ⅰ 6、言語性対連合Ⅰ7、視覚性再生Ⅰ 8、数唱9、視覚性記憶範囲  10、論理的記憶Ⅱ11、視覚性対連合Ⅱ12、言語性対連合Ⅱ13、視覚性再生Ⅱ

解答
記憶

解説
記憶検査として、他にRBMTなどがある。

(51)WCST

問題
Wisconsin Card Sorting Test
ウィスコンシンカード分類課題
状況の変化に直面した際の柔軟さを意味するセットシフティング(set-shifting) の能力を見る前頭葉機能検査法。赤、緑、黄、青の1~4個の三角形、星型、十字型、丸からなる図形のカードがあり、被験者に対して色・形・数の3つの分類カテゴリーのいずれかに従って、1枚ずつカードを示す。被験者は、それがどのカテゴリーに属するのかを自分自身で類推し、反応カードを選択する。対象年齢は、( )である。

解答
6 歳半から 89 歳

解説
後天性脳損傷や神経変性疾患、統合失調症のような精神疾患の患者に対して広く用いられている。他にも認知症における個別的検査や発達障害児にも利用されることもある。

 

 

8.パーソナリティ(人格)

(1)パーソナリティ(人格)とは

問題
パーソナリティとは、その人に比較的固定した(一貫した)、物事の捉え方や思考、行動のパターンを意味する。
心理学では、パーソナリティを( )の3つの複合体と考えることが多い。気質は生来不変的であるとされ、性格は経験を通じてある程度変化する。能力はその人の身体的・精神的機能をあらわしている。
パーソナリティの形成には、遺伝的要因と環境的要因が影響している。遺伝的要因は、気質と深く関連する生理的・身体的特性に影響を与えている。環境的要因は、家庭環境と自然的・文化的環境があり、成長や適応の過程で個人のパーソナリティに影響を与えている。

解答
気質、性格、能力

(2)類型論と特性論

問題
各( )は、類型論と特性論の2つに分けられる。
類型論とは、パーソナリティをいくつかの類型に分けて、その類型に個人を当てはめてパーソナリティを理解するもので、特性論とは、パーソナリティを構成する要素となる特性の組み合わせや配分によってパーソナリティを理解しようとするものである。
類型論は、個人の全体像を把握しやすいが、ラベリングなどの偏見につながりやすい。特性論は、個々の違いを比較しやすいが、全体像を捉えにくい面もある。

解答
パーソナリティ(人格)理論

解説
類型理論
シェルドン性格類型理論
シュナイダーの精神病類型
ユングの向性論・タイプ論
特性論
オルポート性格理論
アイゼンク性格理論
キャッテル性格理論
ビックファイブ理論
クロンニンジャ ーの7次元モデル

(3)W.H.Sheldonの発生的類型論

問題
受精卵が細胞分裂を繰り返し発生段階が進むと、胚の中に外胚葉、中胚葉、内胚葉という3種類の細胞集団が区別されるようになる。そして、外胚葉からは主に体表の上皮と神経系が、内胚葉からは消化管とその付属物が、また中胚葉からは骨格、筋、血管など身体の内部をうめるさまざまな構造が生じる。( )は、胎生期の胚葉発達においてどの部位が特に発達しているかによって、パーソナリティを内胚葉型、中胚葉型、外胚葉型の3つに分類した。

解答
W.H.Sheldon

解説
内胚葉型(内臓緊張型・誠実性)
消化器官の発達が良い。姿勢と動作がゆったりしていて鈍重である。肉体的な享楽と儀式的な行動を好み、外向的で人当たりが良い。
中胚葉型(身体緊張型・大胆性)
筋肉・骨格の発達が良い。姿勢と動作がきりっとしていて機敏である。リスクのある冒険的な行動を好み、チャンスを掴み取るために攻撃性を見せることもある。
外胚葉型(頭脳緊張型・過敏性)
中枢神経系の発達が良い。姿勢と動作がぎこちなくて固い。社会的活動に対して消極的で感情表現に乏しく、社会不安障害傾向が見られることもある。

(4)Ernst Kretschmerの体型性格論(気質類型論)

問題
Kretschmerは、、パーソナリティの中心は気質であると考え、( )と気質を結びつけた3つの類型があるとした。

解答
体型

解説
分裂気質・分裂病質(細長型)
Kretschmerは統合失調症の病前性格として考えた。
一般的特徴:非社交的・孤立・内向的(自閉的)・生真面目・奇妙な変わり者
付帯的特徴:神経質・小心者・過度のシャイネス・興奮性や鈍感さ・傷つきやすさ・従順さ

循環気質・躁鬱病質(肥満型)
Kretschmerは双極性障害(躁鬱病)の病前性格として考えた。
一般的特徴:社交的・親切・温和・善良
付帯的特徴:活発性・陽気・ユーモア性・熱中性や陰気・憂鬱・非活動性・気分の落ち込み・気の弱さ

粘着気質・てんかん質(闘士型)
Kretschmerはてんかんの病前性格として考えた。
一般的特徴:融通が効かない頑固さ・几帳面・秩序志向性・執着性
付帯的特徴:婉曲的なまわりくどさ・丁寧過ぎる態度・慇懃無礼・話し方や行動のテンポの遅さや易怒性(怒りやすさ)・激情性・興奮のしやすさ

(5)E.Sprangerの価値類型論

問題
( )は、文化的な生活領域における価値志向性(生活主題)によって6つの性格類型を定義した。価値志向性とは、人生や社会の中で何を目指すべき理想とするか、何に強い魅力や高い価値を感じるかということである。

解答
Spranger

解説
理論型
真理の探究に最大の価値を見出し、客観的なデータの収集や論理的な思考の展開を重視する。人間や感情に対する関心が弱く、他者に対する思いやりや共感に乏しい。集団生活が苦手であり実際的な生活や経済的な利害に関する興味も余りないので、社会適応は一般に良くない。

経済型
経済的な利益に最大の価値を置き、功利的な損得勘定で物事を判断しようとする。金銭や財産への欲求が強く、絶えず市場における商売や利害を意識しているので、利己主義的な行動が多くなる。他人の苦しみや悲しみに対する共感は弱く、一般に合理的で効率的な行動を好む。

審美型
美の探究に最高の価値を置き、美的な芸術(対象)を鑑賞したり美しい人間と交流することを楽しむ個人主義者である。繊細な感受性と豊かな感情を持ち、物事を美しいかそうでないかによって感情的に判断するので、経済的な損失や対人的な不利益を受けることも多い。理論型と同様に現実的な生活や経済的な損得への関心は殆どなく、芸術的な陶酔と身体的な快楽を求めることこそが人生の意義だと考えている。

権力型
政治的な権力の掌握に最大の価値を置き、世界を弱肉強食的な上下関係で眺めることを好む。権力型の人間は『支配・服従』や『優位・劣位』の二元論で社会を規定しているので、政治権力を持って他者を支配したり命令することに価値を見出す。権力型の人間は、他者への共感性や美的センスの追求といったことには殆ど興味がなく、他者との相対的な優劣(主従)が明らかでない事柄に魅力を感じない。

宗教型
宗教的な崇高性に最大の価値を置き、世俗社会では経験することが不可能な神秘的な超越体験や清浄さを保った禁欲的な生活態度に惹かれる。金銭・性的快楽・物欲といった世俗的な価値観に左右されることがなく、禁欲・清浄・敬虔といった宗教的な価値観に従って正しく生きることに強い意義を感じる。道徳的な生活態度と敬虔な信仰生活によって、世俗的な快楽を超越した永遠普遍の幸福や安楽がいずれ得られると信じている。

社会型
社会的な貢献や仲間との連帯に最大の価値を置き、利己的欲求を抑えて他者への協力や帰属集団への奉仕をすることに喜びを感じる。社会型の人間の行動理念は『他者への愛』と『社会への奉仕』であり、家族や恋人を愛するように他人を愛することに意味を感じ、自分が所属する集団社会に役立つ貢献をすることに生き甲斐を見出す。理想的な共同体的人間が社会型であり、社会適応性に非常に優れている。他人や集団のための苦労や手間を惜しまないので、他人から好意や信頼の念を寄せられることが多い。しかし、他人と関係しない「プライベート(私的時間)」における趣味や娯楽を見出すことが苦手で、社会奉仕(他人への世話)を抜きにして自分個人が「何が好きなのか?何がしたいのか?」が分からなくなることがある。「自分が楽しい」ということよりも「周りの人が楽しい」ということが絶えず優先されるので、知らず知らずのうちに精神的ストレスを溜め込みやすい。